特集 高齢者のフレイル(虚弱)と生活機能低下
高齢者のフレイルの心身機能の特徴とそのアプローチ
若林 秀隆
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター
pp.168-173
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200810
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はじめに
フレイル(frailty,フレイルティ)とは,加齢のために身体機能を支える恒常性維持機構の低下により,ストレスにあらがう力が低下し健康障害に対する脆弱性が高まった状態である。従来は「虚弱」や「脆弱」と呼ばれていたが,2014年に日本老年医学会が「フレイル」と呼ぶことを提唱した。フレイルには身体的フレイル,認知的フレイル(コグニティブ・フレイル),社会的フレイルがあり,これらを切り離して考えることはできない。本稿では,身体的フレイル,認知的フレイル,社会的フレイルの心身機能の特徴と,そのアプローチとして診療ガイドライン,リハ栄養,社会的アプローチについて解説する。
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