連載 攻めの地域介護予防—健康生成論に基づいた地域リハビリテーション・第11回
地域リハビリテーションにおける環境づくり—③地域を越えて
榊原 正博
1
1株式会社モノ・ウェルビーイング
pp.945-948
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200739
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
現代の人の生活・活動範囲
人の生活範囲はどれくらいでしょうか? 皆さんもご家族,ご友人,時には一人で旅行に出かけませんか? 知らない場所で新しいものを見聞きしたり,新しいことにチャレンジしたり体験したりすることで,毎日の活力を得ることができます。心の休暇や,ストレス解消,大事な人との思い出づくりなど,さまざまな目的で旅行をしてきたと思います。先天的な障害のある方でも,学校や施設などのイベントとして,旅行をしていたと思います。
人の人生における生活範囲は,自分が住んでいる場所に限定されていません。時には自分の領域から出ることで,自分のリラクセーション,いわゆるストレス解消をしています。逆に言えば,自分の住んでいる領域に居続けることはストレスなのです。もちろん,すべての人がそういうわけではなく,自分の家,自分の街が大好きで,そこから出ると逆にストレスを感じてしまう人もいます。この人が本心ではどう感じているかは,前回までの記事を参照していただければ聞き出せると思いますので,本稿では,ストレスを感じる人を対象にお話をしたいと思います。
Copyright © 2017, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.