特集 公衆栄養への期待
健康長寿をめざした地域の食環境づくり
田中 久子
1
1女子栄養大学 公衆栄養学
pp.521-525
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208234
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“食環境”という言葉は,健康日本21(栄養・食生活分野)において,行動変容を支援する環境づくり—環境レベル—の項に「人々の良好な食生活の実現には,食物や情報へのアクセスといった食環境面での整備が有効とされ…」で初めて公的に登場した1).そして,職域等における給食施設,レストラン,食品売場において,ヘルシーメニューの提供比率と,その利用者の増加など環境レベルの目標設定がなされた.その後,「健康づくりのための食環境整備に関する検討会」が設置(2003年11月)され,“食環境”は食物へのアクセスと情報へのアクセス,並びに両者の統合を意味する2)と定義された.
健康日本21(第2次)の食環境においては,「食品中の食塩や脂肪の低減に取り組む食品企業及び飲食店の登録数の増加」と「利用者に応じた食事の計画,調理及び栄養の評価,改善を実施している特定給食施設の割合の増加」を目標としている.
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