特集 在宅における呼吸リハビリテーション
呼吸リハにおける管理栄養士のかかわり
山田 公子
1
1市立秋田総合病院中央診療部栄養室
pp.473-478
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200626
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)は呼吸筋のエネルギー量の増大や全身性炎症による代謝亢進によりエネルギー消費量が増加するが,呼吸困難,消化管の機能低下,社会的・精神的な要因などが複合的に関与し,エネルギー摂取量が低下するため,エネルギーインバランスが生じ,栄養障害が高頻度に認められる1)。栄養状態が不良のまま,疾病の治療や呼吸リハを行ってもその効果には限界があり,効果的に治療や呼吸リハを実施するうえで栄養管理は重要な構成要素である。
市立秋田総合病院(以下,当院)は秋田市の中心部に位置し,病床数456床(一般病床374床・結核病床22床・精神病床60床)の急性期の病院で,院内のキャッチフレーズ「すべては患者の笑顔のために」のもとに,管理栄養士7名で栄養業務に従事している。当院では呼吸リハの中に栄養療法を位置づけ,毎週木曜日に医師の診察の後,PTによるリハと併用し,リハ室で栄養指導を行っている。リハ室での栄養指導は労作時の息切れなどの症状が起きやすい呼吸器疾患の患者にとって気軽に受けることができ,評価を得ている。今回,呼吸リハでの管理栄養士のかかわりについて述べる。
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