特集 地域包括ケアの拠点を担う通所リハの機能と実践
デイケアにおける修了を考える
荒尾 雅文
1
,
袴田 真幸
2
1医療法人永生会法人本部リハビリ統括管理部
2医療法人永生会クリニック0(ゼロ)
pp.597-604
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200449
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修了を考える
1.はじめに(なぜ修了を考える必要があるのか?)
平成18年の介護報酬改定では,要介護になる以前に心身の状態の悪化予防・改善することの重要性が再認識され,予防給付が位置づけられた1)。この給付は一定の効果を上げ,予防に認定された方の基礎的な体力を向上させることができた。しかしここで課題となったのは,体力が向上した対象の方の活動の場の少なさであった2)〜4)。介護予防マニュアル5)から介護予防の目的を再確認してみると「単に運動機能といった要素の改善だけをめざすものではなく,個々の高齢者の生活行為や参加の向上をもたらし,一人ひとりの生きがいや自己実現のための取り組みを支援して,生活の質の向上をめざすものである(一部省略)」とある。これを踏まえて,通所リハの目的を考えると「機能改善をしたうえで地域参加を可能にし,リハは修了註)すること,そしてまたリハ的な問題が起こった場合,再利用するという連携システムをつくること」が求められている。
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