巻頭カラー 潤いのある日常—チェシャーホームでの暮らし・第10回
世界中のチェシャーファミリーの輪
中西 まゆみ
,
社会福祉法人ひょうご障害福祉事業協会
Nakanishi Mayumi
pp.698-699
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200217
- 有料閲覧
- 文献概要
チェシャーホームは,世界54カ国200以上のホームとサービスに広がっています。シンガポール・マレーシア・インドネシア・フィリピン・タイ・香港・中国・パブアニューギニアそして日本は,東アジア太平洋地区チェシャーホームの仲間として,2年に1度各国持ち回りで国際会議を開きます。2012年には日本で会議を開催しました。会議に加えて,日本の福祉やリハビリについて見学研修等を行いました。スーパーコンピューター「京」を見て,神戸大学統合研究拠点でNPO法人共働学舎の宮嶋望さんのソーシャルファームの講義を聞き,兵庫県立総合リハビリテーションセンターを見学しました。「はりま自立の家」では地域のお祭りの神輿を,国や宗教や人種に関係なくみんなで担ぐことができました。「はんしん自立の家」ではみんなが歌い,輪になって踊りました。チェシャーファミリーには国と国の境はないのです。
昨年は,マレーシアのクアラルンプールに行き,入居者と職員が会議に参加しました。長いスロープを車いすで移動するときは,各国互いに助け合っていました。帰途,空港で車いすでの搭乗の手配をしていたら,「マレー語じゃないと通じないから」と別の便に乗るペナンチェシャーホームの人たちが,私たちのことを心配して予定より早く空港に来て交渉してくれました。
Copyright © 2015, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.