特集 第24回ICM(国際助産婦連盟)オスロ大会
日本人参加者感想記
助産婦には世界中に仲間がいる
片岡 弥恵子
pp.762-766
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903422
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いざ,ICM大会へ!
6月24日ICM大会前日,私は初めて訪れる北欧の国ノルウェーに期待に胸を膨らませボストンを出発した。ICM大会に参加するのは今回2度目になる。ICM大会への初めての参加は,6年前の神戸大会である。ICM神戸大会は私にとって初めての国際会議で,いろいろな国の助産婦に会えることを楽しみにしていたにもかかわらず,結局自分たちの発表の準備に追われ何を学んだのかあまり覚えていないというのが正直なところだった。今回は,日本での助産婦としての経験とアメリカでの異文化体験から以前とは違った観点で各国の助産を見,またその中から新しいものが学べるのではないかと感じていた。
予想に反し,オスロの空は曇りがちで,今にも雨が降り出しそうな,寒々しい天気であった。個人参加で,しかもお金にあまり余裕のない私はユースホステルに宿泊することにした。オスロのシンプルな交通綱と親切な人々のおかげで,私は空港から目的地であるユースホステルに思っていたより早く着くことができた。早く到着しすぎたため,とりあえず少しラウンジで待つことにした。少し休んでから市内観光にでも出かけるつもりで,窓からみえるオスロの街を眺めていた。そのとき,「どこからきたのですか」と少し離れたところに座っていた女性から声をかけられた。「日本からです。今はアメリカに住んでいるのですが」と答えた。
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