連載 ナカイタ発 保健師へのつぶやき・23
世界中のあらゆる人々に基礎的保健医療サービス(=UHC)を!
中板 育美
1
1日本看護協会
pp.421
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200169
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ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage:以下,UHC)の重要性が高まっています。2014年度には日本の看護の立場から話す機会を国内外で3度ほどいただきました。UHCとは,すべての人々が予防・治療・リハビリなどの基礎的な保健医療サービスを,必要なときに負担可能な費用で享受できる状態を言います(WHO)。
あまり耳慣れない用語かもしれませんが,近くに医療施設があり,そこへ行く道や交通手段があり,医療スタッフは人口当たり十分な数がいて十分に訓練されており,貧しい人も利用できる状態,要するに,日本語で言えば国民皆保険制度のことです。第65回WHO総会(2012)では,UHCの達成はパブリックヘルスのめざす方向性であると強調しています1)。
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