巻頭カラー 潤いのある日常—チェシャーホームでの暮らし・第9回
一人ひとりの城
岸本 博貴
,
社会福祉法人ひょうご障害福祉事業協会
Kishimoto Hiroki
pp.624-625
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200194
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チェシャーホーム「はりま自立の家」は,やまあいの緑に赤い屋根の映える建物です。長い廊下の両サイドに居室を配置する「施設」の常識を無視し,複雑な動線でプライバシーを守ろうと考えました。設計の故江原慶彦さん(阪神淡路大震災で死亡)は『五月の風を取り入れる窓』を大切に,広い敷地にゆったりとした一人ひとりのスペースを確保してくださいました。
「はんしん自立の家」のレンガタイルの外観は,瀟洒な住宅のたたずまいを思わせます。30年前には全室個室にできませんでしたが,みんな窓際に行きたいという希望をかなえようと,三竿修一さんの設計図面には,廊下側に「光窓」が描かれました。一人にひとつの窓が確保されています。
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