連載 老健のPT—転倒事故をゼロに近づけるための挑戦・第3回
施設内環境の改善
深沢 和範
1
1医療法人立星会介護老人保健施設甲府南ライフケアセンター
pp.202-203
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200065
- 有料閲覧
- 文献概要
甲府南ライフケアセンター(以下,当該施設)の事故防止分科会は「人的・物的環境」に重点をおいて対策を行い,事故件数減少の成果を得た。
介護老人保健施設の入所利用者の多くは日常生活になんらかの介護を要し,認知機能の低下から注意力に欠けている。また,現存する身体機能と認知機能の間に誤差が生じる利用者は,入所期間の長期化に伴い増加傾向にあり,見守りから介助を要する利用者がほとんどである。それに対し,職員は利用者の直接介護以外の業務もあり,日中に人が重複しても「監視の眼」とはなりにくい業務体制になりやすい。このような日中の活動時間帯であっても事故が多発したことから,「監視の眼」となれるように職員目線での物的環境を見直し,取り組みを実施した。
Copyright © 2015, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.