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特集 脊椎脊髄手術 術中・術後出血をいかに減らすか!
脊椎脊髄手術における術後血腫の対策—特に脊椎インストゥルメンテーション手術における術後ドレナージ管理について
Management of Postoperative Drainage in Spinal Instrumentation Surgery
吉田 耕一郎
1
,
庄田 幹
1
,
庄田 基
1
Koichiro YOSHIDA
1
,
Kan SHODA
1
,
Motoi SHODA
1
1八千代病院脊椎・脊髄疾患センター
1Department of Spinal Surgery, Yachiyo Hospital
キーワード:
術後ドレナージ管理
,
management of post operative drainage
,
脊椎インストゥルメンテーション手術
,
spinal instrumentation surgery
,
ドレーン排液分析
,
drainage fluid analysis
Keyword:
術後ドレナージ管理
,
management of post operative drainage
,
脊椎インストゥルメンテーション手術
,
spinal instrumentation surgery
,
ドレーン排液分析
,
drainage fluid analysis
pp.637-643
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202379
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はじめに
脊椎脊髄手術において,術後血腫対策の主軸はドレナージ管理と考える.術後ドレーンの必要・不必要の議論はあるが,ドレーン使用を完全否定する論文は今のところない.最近ではトラネキサム酸服用による周術期出血量を減少させる試みや,主に整形外科人工関節手術領域において体位変換によるアクティブドレナージ法などの報告もあるが1),これらは術後ドレナージ管理の各論であると思われる.術後ドレナージは多くの施設で慣例的に行われているが,その管理については臨床経験によるものが多く,科学的根拠に基づくものは少ない.特に脊椎インストゥルメンテーション手術では,創部が広く術中出血量,術後ドレーン排液量も多いため,ドレーン留置至適時間についてはさまざまな意見があると思われる.筆者らは,これまでに後方経路腰椎椎体間固定術(posterior lumbar interbody fusion+pedicle screw fixation:PLIF+PS)における持続硬膜外ドレナージの排液性状に関する検討を報告している10).今回,この研究をもとに術後ドレナージの留置至適時間と創傷治癒に及ぼす影響を検討したので報告する.
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