Japanese
English
臨床経験
経静脈的patient controlled analgesiaによる脊椎術後疼痛管理
Pain Management after Spine Surgery by Intravenous Patient Controlled Analgesia
松本 守雄
1
,
千葉 一裕
1
,
西澤 隆
1
,
中村 雅也
1
,
丸岩 博文
1
,
藤村 祥一
1
,
戸山 芳昭
1
,
橋口 さおり
2
Morio Matsumoto
1
1慶應義塾大学医学部整形外科
2慶應義塾大学医学部麻酔科
1Department of Orthopaedic Surgery, Keio University, School of Medicine
キーワード:
patient controlled analgesia
,
自己鎮痛法
,
spine surgery
,
脊椎手術
,
pain management
,
疼痛管理
Keyword:
patient controlled analgesia
,
自己鎮痛法
,
spine surgery
,
脊椎手術
,
pain management
,
疼痛管理
pp.159-162
発行日 2002年2月25日
Published Date 2002/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903477
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抄録:比較的侵襲の大きい脊椎手術患者30例(男17例,女13例,平均年齢51歳)の術後疼痛管理に経静脈的patient controlled analgesia(iv-PCA)を行った.使用薬剤は塩酸モルヒネで,PCA装置にはSabratek 6060を使用した.調査項目はvisual analogue scale(VAS)による疼痛評価,モルヒネ使用量,bolus投与回数,患者の満足度,副作用とした.術後24時間のVASは平均3.5±2.4であり,鎮痛効果は良好であった.モルヒネ使用量は最初の24時間で30.3±16.5mg,bolus回数は同17.8±14.4回でこれらは経時的に減少した.患者の満足度は「非常に満足」,「満足」あわせて86%であった.術後24時間のVASが6以上の除痛不良例は,開胸例,側弯症などに対する広範囲後方固定例であった.副作用は9例33%に認められ,嘔気3例,せん妄・妄想2例,眠気2例などであった.以上の結果より,iv-PCAは良好な除痛が得られ,患者の満足度も高く,比較的安全であることから,脊椎術後疼痛管理に有用な鎮痛法と考えられた.
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