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特集 胸椎後縦靭帯骨化症—手術治療の進歩
胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術—手術の基本と最近の工夫
Posterior Decompression and Instrumented Fusion for Thoracic Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament
船山 徹
1
,
山崎 正志
1,2
Toru FUNAYAMA
1
,
Masashi YAMAZAKI
1,2
1筑波大学医学医療系整形外科
2いちはら病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Institute of Medicine, University of Tsukuba
キーワード:
後縦靭帯骨化症
,
ossification of the posterior longitudinal ligament
,
胸椎
,
thoracic spine
,
後方除圧固定術
,
posterior decompression and instrumented fusion
Keyword:
後縦靭帯骨化症
,
ossification of the posterior longitudinal ligament
,
胸椎
,
thoracic spine
,
後方除圧固定術
,
posterior decompression and instrumented fusion
pp.379-383
発行日 2024年7月3日
Published Date 2024/7/3
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202323
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はじめに
胸椎後縦靭帯骨化症(thoracic ossification of the posterior longitudinal ligament:OPLL)に対する後方除圧固定術は,椎弓切除単独による術後の麻痺悪化症例に対してインストゥルメンテーションを追加することで麻痺が改善したという報告例10,13)や,椎弓切除後に低下した脊髄誘発電位がインストゥルメンテーションにより回復し術後の麻痺発生を防ぎ得た9)といった報告から,術後の麻痺悪化を予防し得る新しい術式として発表された11).その後,短中期12)および中長期7)においても安定した術後成績が得られる術式として定着した.現在,多くの施設で標準術式として採用されている4).
本稿では,後方除圧固定術の基本的な手技について詳述する.また,本術式に特徴的な術後の合併症の1つである離床直後の脊髄症の増悪について,その特徴と発生予防対策を紹介する.
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