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特集 脊椎外科における骨粗鬆症のbest practice
骨粗鬆症性椎体骨折に対する装具療法
Bracing for Osteoporotic Vertebral Fractures
木下 隼人
1
,
宮腰 尚久
1
Hayato KINOSHITA
1
,
Naohisa MIYAKOSHI
1
1秋田大学大学院医学系研究科整形外科学講座
1Department of Orthopedic Surgery, Akita University Graduate School of Medicine
キーワード:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
脊柱変形
,
spinal deformity
,
装具療法
,
bracing
Keyword:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
脊柱変形
,
spinal deformity
,
装具療法
,
bracing
pp.163-167
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202280
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はじめに
骨粗鬆症性椎体骨折は骨粗鬆症に起因する最も頻度の高い骨折であり,日常診療の機会も多い.その急性期治療は保存療法が原則であるが,保存療法が奏効しないと骨癒合不全や偽関節を生じて疼痛が遷延し,後弯変形が遺残すると慢性疼痛や種々の身体機能障害が生じるため,生活の質(quality of life:QOL)が低下する.さらには,遅発性の神経麻痺を生じる例もまれではない.
裏を返せば,椎体骨折急性期の保存療法が患者の予後に対して非常に重要であることになるが,その保存療法の1つとして装具療法が挙げられる.骨粗鬆症性椎体骨折の治療において,体幹装具は骨折部の安静・安定化を得るために用いられる.また,陳旧例で脊柱変形が遺残した場合には,姿勢の保持,腹腔内圧を上昇させることによる腰背筋の負担軽減などを目的として装具が用いられることもある.本稿では,椎体骨折急性期に対する装具療法について述べる.
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