Japanese
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特集 脊椎外科における骨粗鬆症のbest practice
椎体骨折の評価と再骨折を含めた予後予測
Evaluation of Osteoporotic Vertebral Fracture and the Prediction of Poor Prognosis Including Subsequent Fracture
高橋 真治
1
Shinji TAKAHASHI
1
1大阪公立大学大学院医学研究科整形外科学
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Metropolitan University Graduate School of Medicine
キーワード:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
予後不良の予測
,
prediction of poor outcome
,
評価
,
evaluation
Keyword:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
予後不良の予測
,
prediction of poor outcome
,
評価
,
evaluation
pp.157-162
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202278
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はじめに
骨粗鬆症薬の進歩にもかかわらず,骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)は依然として重要な課題として挙げられる.OVFの治療はほとんどが安静や装具といった保存治療であるが,適切な保存治療にもかかわらず骨癒合不全や重度圧潰,腰痛遺残といった問題が生じる可能性がある.また,椎体骨折後2年間は続発性骨折が生じやすい時期(imminent fracture risk)である.そのため,骨折椎体の治療のみではなく続発性骨折についても注意を払いながら治療を検討しなければならない.一方で,骨癒合不全や重度圧潰は数カ月後に出現する保存治療不良例であり,治療選択の早期判断が必要である.そこで,受傷後早期での骨折の評価および注意深い追跡により保存治療成績不良が予測される症例を同定していくことが重要となる.本稿では,OVFの骨折形態の評価と保存治療成績不良例について最近の報告も踏まえて述べることにより治療選択に役立てていただくことを目的とする.
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