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特集 低侵襲脊椎手術の功罪
MIS-PLIFの功罪
Pros and Cons of MIS-PLIF
磯貝 宜広
1,3
,
石井 賢
2,3
Norihiro ISOGAI
1,3
,
Ken ISHII
2,3
1国際医療福祉大学三田病院脊椎脊髄センター
2慶應義塾大学整形外科
3最小侵襲脊椎治療(MIST)学会
1Spine and Spinal Cord Center, School of Medicine, International University of Health and Welfare(IUHW)Mita Hospital
キーワード:
経皮的椎弓根スクリュー
,
percutaneous pedicle screw
,
PPS
,
合併症
,
complication
,
ガイドワイヤー
,
guide wire
Keyword:
経皮的椎弓根スクリュー
,
percutaneous pedicle screw
,
PPS
,
合併症
,
complication
,
ガイドワイヤー
,
guide wire
pp.603-607
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201909
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はじめに
脊椎変性疾患に対する腰椎後方椎体間固定術(posterior lumbar interbody fusion:PLIF)は,汎用性の高いgold standardといえる術式の1つである.PLIFを低侵襲化したMIS(minimally invasive surgery)-PLIFはMISt(minimally invasive spine stabilization)手技の1つで,過去に多くのメリットが報告されている2,6).MIS-PLIFの明確な定義は定まっていないが,経皮的椎弓根スクリュー(percutaneous pedicle screw:PPS)の使用,小皮切や内視鏡使用による傍脊柱筋の温存がその代表例である.出血量の減少,在院日数の短縮,死腔の減少による術後感染率の低下などのメリットがある一方で,狭いワーキングスペース,直視下で確認できないPPS,従来のopen法の椎弓根スクリュー(pedicle screw:PS)と異なるスクリュー軌道,ガイドワイヤーやJamshidi®ニードル(PAK針)といった新たな器具の使用など,さまざまな理由による特有のピットフォールが存在する7).そのため,MIS-PLIFの手技の特性と問題点をよく理解することが重要である.
非常にバリエーションの多彩な手技ではあるが,本稿では筆者らの行っているX線透視下でのMIS-PLIFとPPS刺入法の手技,および特有の合併症,トラブルシューティングなどの功罪について概説する.
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