化膿性脊椎炎とその合併症の治療—感染症内科医の視点から

Treatment of Vertebral Osteomyelitis and Its Complications

はじめに

　化膿性椎体炎・椎間板炎（以下，「化膿性脊椎炎」とする）はしばしば治療に難渋する病態であり，適切な抗菌薬治療と，ドレナージを含む外科的治療が必要となる．また，感染性心内膜炎（infectious endocarditis：IE），腸腰筋膿瘍，硬膜外膿瘍，髄膜炎などの合併を念頭に置いて診療にあたることが求められ，整形外科・感染症内科間の連携が重要となる．本稿では，化膿性脊椎炎とその合併症のマネジメントについて，感染症内科医の視点から述べる．