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特集 脊椎脊髄疾患の再手術症例における手術のコツと留意点
脊髄癒着性くも膜炎に伴う脊髄空洞症における再手術
Reoperation for Syringomyelia Associated with Spinal Adhesive Arachnoiditis
内藤 堅太郎
1
Kentaro NAITO
1
1大阪市立大学大学院医学研究科脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Osaka City University Graduate School of Medicine
キーワード:
脊髄癒着性くも膜炎
,
spinal adhesive arachnoiditis
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
,
脊髄空洞腹腔短絡術
,
syringoperitoneal shunt
Keyword:
脊髄癒着性くも膜炎
,
spinal adhesive arachnoiditis
,
脊髄空洞症
,
syringomyelia
,
脊髄空洞腹腔短絡術
,
syringoperitoneal shunt
pp.939-945
発行日 2022年3月31日
Published Date 2022/3/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201774
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はじめに
脊髄癒着性くも膜炎は,外傷,感染,くも膜下出血あるいは脊髄手術などが原因となり,くも膜と脊髄との癒着および瘢痕形成をきたす病態であり,髄液還流障害や脊髄血流障害および脊髄係留の原因となる.また,髄液還流障害によるくも膜囊胞や脊髄空洞を形成することも多い4,6,7,11).緩徐進行性の病態であるが,その病態生理は十分に解明されていないため,根本的な解決策がなく,治療困難な症例が多い.さらに,手術後の再発率も比較的高く,再手術を必要とする症例を経験することもまれではない1,9,12,13,16).
当科における脊髄癒着性くも膜炎による脊髄空洞症に対する治療方針および再発率を含めた手術成績の報告と再手術における技術的問題点について解説する.
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