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特集 手術部位感染(SSI)アップデート
後方脊椎手術におけるSSIの危険因子—頸椎
Risk Factors for Surgical Site Infection after Posterior Cervical Spine Surgery
荻原 哲
1
,
山崎 隆志
2
,
田中 栄
3
,
税田 和夫
1
Satoshi OGIHARA
1
,
Takashi YAMAZAKI
2
,
Sakae TANAKA
3
,
Kazuo SAITA
1
1埼玉医科大学総合医療センター整形外科
2藤枝駅前クリニック整形外科
3東京大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Saitama Medical Center, Saitama Medical University
キーワード:
手術部位感染
,
surgical site infection
,
危険因子
,
risk factor
,
頸椎
,
cervical spine
Keyword:
手術部位感染
,
surgical site infection
,
危険因子
,
risk factor
,
頸椎
,
cervical spine
pp.409-414
発行日 2022年1月31日
Published Date 2022/1/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201656
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はじめに
脊椎手術後のsurgical site infection(SSI)は治療成績の低下,在院日数の増加および医療費の増大に関連し,死亡例の報告もある最も重大な合併症の1つといえる.ひとたび脊椎手術後に深部SSIが発生すると,医療現場はその対応に多くの時間とネガティブなエネルギーの消費を強いられる.SSIは一般に偶発症の範疇に属する手術合併症とみなされているが,その制御は脊椎外科分野において臨床成績の維持および医療安全上の観点から重要な課題といえる.
SSI予防策を実施するには,リスク因子に関する正確な情報がその理論的根拠として重要となる.筆者らは2010年から2015年にかけ多施設調査により頸椎後方手術後SSIの正確なリスク因子を求める試みを行った.本稿では,過去に報告された脊椎手術後SSIのリスク因子について概説するとともに,筆者らの行った頸椎後方手術後深部SSIリスク因子に関する多施設調査について紹介する9).
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