特集 膵神経内分泌腫瘍update
7 .インスリノーマの診断
五十嵐 久人
1
,
植田 圭二郎
2
,
藤森 尚
3
,
伊藤 鉄英
4
1五十嵐内科
2北九州市立医療センター消化器内科
3九州大学大学院医学研究院病態制御内科
4福岡山王病院肝胆膵内科・神経内分泌腫瘍センター,国際医療福祉大学大学院医学研究科
キーワード:
インスリノーマ
,
絶食試験
,
局在診断
,
SASI test
,
多発性内分泌腫瘍症Ⅰ型
Keyword:
インスリノーマ
,
絶食試験
,
局在診断
,
SASI test
,
多発性内分泌腫瘍症Ⅰ型
pp.1139-1145
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000469
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インスリノーマの90%は良性である.外科的手術で根治術が可能であるが,そのためには正確な診断が必要である.インスリノーマの診断には,低血糖症状の鑑別診断に加えて,局在診断,MEN—1合併の検索が重要となる.低血糖症状には中枢神経症状と自律神経症状があり,低血糖を疑うことが診断の第一歩となる.存在診断については48時間絶食・グルカゴン負荷試験が有用である.局在診断について,インスリノーマは小さいものも多く,US/CT/MRIでは描出できないものもある.そのような症例に対し,EUSやSASI testが局在診断に有用である.インスリノーマではソマトスタチンレセプターシンチグラフィ(SRS)で陰性例があり,注意を要する.
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