Japanese
English
特集 脊髄性運動失調
脊髄小脳路の病理
Pathology of Spinocerebellar Tract
吉田 眞理
1
Mari YOSHIDA
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
1Institute for Medical Science of Aging, Aichi Medical University
キーワード:
脊髄小脳路
,
spinocerebellar tract
,
クラーク柱
,
Clarke's column
,
後索中間根帯
,
middle root zone of the posterior column
Keyword:
脊髄小脳路
,
spinocerebellar tract
,
クラーク柱
,
Clarke's column
,
後索中間根帯
,
middle root zone of the posterior column
pp.1017-1024
発行日 2020年11月25日
Published Date 2020/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201533
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はじめに
脊髄小脳路は,脊髄から求小脳性に主として意識に上らない感覚を伝える経路である.脊髄小脳路を障害する疾患は梅毒感染による脊髄癆(tabes dorsalis),ビタミンB12欠乏による亜急性脊髄連合変性症(subacute combined degeneration of the spinal cord)が知られているが,現代ではこれらの病理学的所見を確認する機会は希有である.脊髄小脳路が単独に障害される病態は乏しいため,この経路が伝達する感覚様式や脊髄小脳路の障害による純粋な神経学的症候学の抽出は必ずしも容易ではない.本稿では,脊髄小脳路の変性が観察される疾患の神経病理学的所見を概観する.
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