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特集 脊髄性運動失調
脊髄小脳路の電気生理学的評価
Electrophysiological Evaluation of the Spinocerebellar Tract
園生 雅弘
1
Masahiro SONOO
1
1帝京大学脳神経内科
1Department of Neurology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
脊髄小脳路
,
spinocerebellar tract
,
脊髄延髄路
,
spinomedullary tract
,
体性感覚誘発電位
,
somatosensory evoked potentials
Keyword:
脊髄小脳路
,
spinocerebellar tract
,
脊髄延髄路
,
spinomedullary tract
,
体性感覚誘発電位
,
somatosensory evoked potentials
pp.1011-1016
発行日 2020年11月25日
Published Date 2020/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201532
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はじめに
脊髄小脳路の電気生理学的評価というテーマを与えられたが,ひと言でいうと,「脊髄小脳路の電気生理学的評価」は行われていない,と答えるしかない.同様に本特集のテーマである脊髄小脳路の障害によると思われる症候も,私の理解の範囲では,臨床的には確立されていないのではと思われるが,それについてはほかの著者の方々のご意見を興味深く拝見したい.
脊髄小脳路(後脊髄小脳路)が主に存在すると従来思われてきた部位(後側索表層)を通る別の伝導路が,体性感覚誘発電位(somatosensory evoked potential:SEP)に寄与するのではないかと筆者は考えて,その自説を披露してきたが20〜22),これも確実な証拠があるわけではなく,状況証拠から推測しているに過ぎない.本稿ではSEPを中核に据えつつ,これらの点について論じたい.
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