雑誌文献を検索します。書籍を検索する際には「書籍検索」を選択してください。

Spine & Spinal Cord Volume 33, Issue 7 （July 2020）

脊椎脊髄ジャーナル 33巻7号（2020年7月発行）

Japanese English

特集頸部神経根症の治療を見直す

頸部神経根症に対する頸椎人工椎間板置換術 Cervical Total Disc Replacement 石井賢 ¹ Ken ISHII ¹ ¹国際医療福祉大学医学部整形外科学 ¹Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, International University of Health and Welfare（IUHW）キーワード：頸椎症 , cervical spondylosis , 頸椎人工椎間板置換術 , cervical total disc replacement , TDR , 手術手技 , surgical procedure Keyword: 頸椎症 , cervical spondylosis , 頸椎人工椎間板置換術 , cervical total disc replacement , TDR , 手術手技 , surgical procedure pp.731-736

発行日 2020年7月25日 Published Date 2020/7/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201461

PDF(3108KB)

有料閲覧

Abstract 文献概要
1ページ目 Look Inside
参考文献 Reference

はじめに

　頸椎人工椎間板置換術（cervical total disc replacement：TDR）は，本邦では2017年に初めて承認され，現在ではMobi-C^®（Zimmer Biomet社）とPrestige LP^®（Medtronic社）の2機種が臨床現場（各々18プロクター施設）に導入されている．筆者はTDRの導入に際して厚生労働省事業で適正使用基準の作成に携わり，現在30例の1〜2椎間Mobi-C^®を実施し概ね良好な治療成績を得ている．本稿ではTDRの歴史と変遷，適応と症例選択，必須アイテム，ならびに自験例に基づくMobi-C^®を用いたTDRの手術手技の実際・コツ・ピットフォールなどについて概説する．手技に関しては，あくまで現時点の自身の経験に基づくものであることをご容赦いただきたい．本稿が本邦における安全なTDRの普及に少しでも役立てば幸いである．