Japanese
English
特集 首下がり症候群
頸椎変形および頸椎変形矯正手術と立位全脊柱アライメントの関連性
Cervical Kyphotic Deformity and Cervical Reconstruction Surgery and Their Relationship with Global Spinal Alignment
水谷 潤
1
Jun MIZUTANI
1
1名古屋市立大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya City University Medical School
キーワード:
頸椎変形
,
cervical kyphotic deformity
,
頸椎変形矯正手術
,
cervical reconstruction surgery
,
全脊柱アライメント
,
global spinal alignment
Keyword:
頸椎変形
,
cervical kyphotic deformity
,
頸椎変形矯正手術
,
cervical reconstruction surgery
,
全脊柱アライメント
,
global spinal alignment
pp.1073-1079
発行日 2018年12月25日
Published Date 2018/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201018
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はじめに
頸椎は全脊柱の中で最大の可動域を有し,前方視を行うために非常に重要な役割を担う.前方視以外にも嚥下,呼吸,さらには平衡機能の維持にまで重要な役割を果たしている.これら正常な頸椎機能の破綻は,日常生活に重大な障害をもたらすようになる8).
立位全脊柱バランスはcone of balanceの考え方に基づいて説明され,近年成人脊柱変形の病態解明が進んだ9).しかしながら,頸椎を含めた立位全脊柱アライメントの病態解明はまだまだ未解明の部分が多く,頸椎変形の治療戦略もまだ系統的なコンセンサスはない.以前われわれは頸椎変形矯正の手術戦略に関して報告したが8),われわれの報告も文献的にも頸椎局所のアライメントしか考慮していなかった.
本稿では,われわれが近年発表した2つの論文に基づきながら,頸椎変形と立位全脊柱アライメントとの関連,また頸椎変形手術がどのように全脊柱アライメントに影響を及ぼすのかに関して概説する.
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