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特集 脊椎脊髄手術の安全性を高める予防と対策
第1章 総論
医療問題報告システム,医療事故調査制度について
The Reporting System and the Institutional Examination for Medical Accidents
川﨑 志保理
1
Shiori KAWASAKI
1
1順天堂大学医学部心臓血管外科学講座・病院管理学研究室
1Department of Cardiovascular Surgery・Hospital Administration, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
医療安全
,
patient safety
,
タイムアウト
,
time out
,
マーキング
,
marking
Keyword:
医療安全
,
patient safety
,
タイムアウト
,
time out
,
マーキング
,
marking
pp.279-285
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200834
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はじめに
1999年に起きたある大学病院での患者取り違え事件をきっかけに,大規模な病院では医療安全に対しても,医療安全管理部門を設置し,医療事故が発生した際にも院内で調査や再発予防を行うことができるシステムが取り入れられてきた.われわれの大学病院でも20年以上にわたり取り組んできた結果,ひとつの文化として医療安全が定着しつつある.一方,2015年10月に医療事故調査制度が発足して,特定機能病院や基幹病院だけでなく,一般の診療所や助産所もある条件下に死亡した患者さんのセンターへの届け出が法律的に義務づけられた.一度事故が生じた場合に大きな後遺症が生ずる可能性の高い脊椎脊髄手術に対して,これらの大学病院における経験を踏まえた医療安全体制ならびに手術室の医療安全体制のノウハウを解説できればと考える.
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