Nomade
しゃっくりと脊髄疾患
三須 建郎
1
1東北大学大学院多発性硬化症治療学寄附講座
pp.961-962
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200733
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「しゃっくりは,水を逆さまから飲めば治る」などとよくいわれますが,一方で「しゃっくりを100回すると死ぬ」などともいわれます.この歴史ある「脊椎脊髄ジャーナル」の巻頭言にふさわしいか自問自答しつつも,医学的には軽視されがちな「しゃっくり」について,近年一つの疾患の診断基準に入ることになった経緯やその意義について述べる機会とさせていただければと思います.
おそらく脊髄MRIなどで脊髄病変を呈する患者をご覧になっている先生方は多いかと思われますが,その患者の病歴聴取の席で脊髄MRIをみながら,一度でも「しゃっくりや吐き気・嘔吐に悩まされたことはありますか?」とか「最近食欲低下はありますか?」と聞かれたことがある方はあまりおられないと思います.もし,これらの症状を起こしている脊髄病変をみかけたら,それは視神経脊髄炎(NMO)という病気かもしれません.
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