新生児・乳児の対症看護シリーズ
しゃっくり・けいれん・ひきつけ
松島 富之助
1
1愛育病院保健指導部
pp.30-33
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203519
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I しゃっくり
しゃっくり(吃逆)は横隔膜が発作的にけいれんを起こすために現われる症状であり,それとともに声門が急に開いて奇声を発することもある.しゃっくりは,横隔膜以外にも呼吸を助ける筋肉例えば肋間筋,大胸筋などが強直性のけいれんを起こすことによっておこることもあるが,乳児では横隔膜のけいれんがその主役を演じていると考えてよい.
しゃっくりはほとんどの乳児にみられ,とくに3カ月未満児にはいきみ,くしゃみとともに必発症状ともいえる.これは,乳児期とくに2〜3ヵ月までは脳神経の発達が十分でなく,横隔膜を支配している迷走神経の調節がうまくゆかないためと考えられる.
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