Japanese
English
特集 脊椎脊髄疾患に関連する痛みのメカニズム
椎間関節性疼痛
Facet Joint Pain
寺島 嘉紀
1
,
山下 敏彦
1
Yoshinori TERASHIMA
1
,
Toshihiko YAMASHITA
1
1札幌医科大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical University School of Medicine
キーワード:
椎間関節(facet joint)
,
侵害受容器(nociceptor)
,
炎症(inflammation)
Keyword:
椎間関節(facet joint)
,
侵害受容器(nociceptor)
,
炎症(inflammation)
pp.619-624
発行日 2017年6月25日
Published Date 2017/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200653
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はじめに
椎間関節は上位椎の下関節突起と下位椎の上関節突起からなる滑膜関節であり,椎間関節には痛覚の受容・伝達に関与する侵害受容体,神経線維や神経終末が多く存在している.また,周囲の関節包にも神経終末が豊富に分布していることが知られている.椎間関節は荷重を伝達し,椎骨の運動を制限するように機能しているために,機械的ストレスを受けて炎症性変化や変形性変化を生じやすい.
これまで椎間関節の基礎研究や臨床研究は主に腰椎で行われてきており,椎間関節性疼痛は急性および慢性の腰痛の原因になると考えられている.本稿では,これまでに明らかとなっている椎間関節の特性と椎間関節性疼痛の発生メカニズムについて概説する.
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