Japanese
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特集 脊椎・脊髄疾患と筋萎縮
腰痛とサルコペニア
Low Back Pain and Sarcopenia
酒井 義人
1
Yoshihito SAKAI
1
1国立長寿医療研究センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Center for Geriatrics and Gerontology
キーワード:
腰痛(low back pain)
,
サルコペニア(sarcopenia)
,
骨格筋量(skeletal muscle mass)
Keyword:
腰痛(low back pain)
,
サルコペニア(sarcopenia)
,
骨格筋量(skeletal muscle mass)
pp.573-578
発行日 2017年5月25日
Published Date 2017/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200640
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はじめに
サルコペニアは加齢に伴う筋量の減少と定義され,1989年にRosenberg11)により提唱された比較的新しい概念である.筋量の減少に伴い,必然的に体力が低下し,サルコペニアが高齢者の日常生活活動(ADL)や生活の質(QOL)にとって大きな影響を及ぼす(図1).サルコペニアの操作的定義は,二重エネルギーX線吸収法(dual energy X-ray absorptiometry:DXA)による四肢筋量を身長の2乗で除したskeletal muscle mass index(SMI)を指標としており,各国,地域によりカットオフ値が決められている1,15).一方で,運動器疾患および治療におけるサルコペニアの影響については十分なエビデンスがないが,近年サルコペニアと疼痛の関連の報告も散見されている6,17).
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