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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第1章 疫学・症候
頸部起立筋,腰背筋とサルコペニア
Spinal Erector Muscles and Sarcopenia in Adult Spinal Deformity
山田 圭
1
,
志波 直人
1
Kei YAMADA
1
,
Naoto SHIBA
1
1久留米大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kurume University School of Medicine
キーワード:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
傍脊柱筋(paravertebral muscle)
,
サルコペニア(sarcopenia)
Keyword:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
傍脊柱筋(paravertebral muscle)
,
サルコペニア(sarcopenia)
pp.309-316
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200595
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はじめに
脊柱変形,特に後弯変形は,高齢者の健康関連QOLに影響を与えることが報告され10),日常生活動作(activity of daily living:ADL)の低下の著しいものや胃食道逆流症を合併するなど保存的治療に抵抗性の症例では積極的に手術治療が施行されてきた.脊柱骨盤パラメータの評価をもとに,さまざまなフォーミュラが提唱され,矯正手術の目安とされている18,23,31,32).
頸部起立筋や腰背筋は脊柱のアライメントの維持に重要であるが,加齢に伴い筋量および筋力の低下が発生する.近年,加齢に伴う筋量・筋力・身体機能の低下を定義とするサルコペニアが注目され,高齢者の生活改善の1つのターゲットとして注目されている2,11).しかし,脊柱変形の病態や治療について,まだサルコペニアをターゲットとしたアプローチは確立されていない.
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