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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第1章 疫学・症候
脊柱アライメントの評価法—画像診断から
The Radiographic Assessment for Spinal Alignment
坂野 友啓
1
Tomohiro BANNO
1
1浜松医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
脊柱アライメント(spinal alignment)
,
X線評価(radiographic assessment)
Keyword:
成人脊柱変形(adult spinal deformity)
,
脊柱アライメント(spinal alignment)
,
X線評価(radiographic assessment)
pp.259-263
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200584
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はじめに
高齢者では,加齢とともに骨粗鬆症性椎体骨折,椎間板変性,背筋力の低下などにより,脊柱変形を生じる.脊柱変形に伴う症状は,慢性腰背部痛,歩行障害だけでなく,呼吸器症状や胃食道逆流症などの消化器症状,抑うつなどの精神症状など多彩であり,さまざまな日常生活動作を障害する.従来,脊柱アライメントの評価は古くはStaffelらによる外観の姿勢分類から始まりTakamitsuら9)のX線画像による姿勢分類などが提唱されてきたが,近年,定量的な指標としてさまざまなX線パラメータを使用して脊柱アライメントが評価されるようになってきた.最近では,手術法の進歩とともに,脊椎外科医のみならず一般整形外科医においても脊柱変形患者を診察する機会が増えてきており,基本的なX線計測法に関しては知っておくべきである.本稿では,脊柱変形を評価するうえで必要な基本的脊柱骨盤パラメータについて紹介する.
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