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特集 脊椎脊髄の冠名徴候・症候群
Ⅰ.冠名徴候
第3章:胸郭出口症候群・上肢絞扼性ニューロパチーの診察手技
Phalenテスト
Phalen's Test
長尾 聡哉
1
Soya NAGAO
1
1日本大学病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery and Rehabilitation, Nihon University Hospital
キーワード:
Phalenテスト(Phalen's test)
,
手根管症候群(carpal tunnel syndrome)
,
正中神経(median nerve)
Keyword:
Phalenテスト(Phalen's test)
,
手根管症候群(carpal tunnel syndrome)
,
正中神経(median nerve)
pp.294-296
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200080
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Phalenテストは,1951年にCleveland Clinicの整形外科医であるGeorge S. Phalen(1911-1998)7)により手根管症候群に対する誘発テストとして初めて報告された.原著では「wrist flexion test」と呼称され,「前腕を垂直に保持して両手関節を掌屈位におおよそ1分間保持することにより(図1),手の正中神経支配領域のしびれやチクチク感が悪化する,あるいは起床時と同じ疼痛が出現する」と記載されている.
その後,1994年にVargas Busquets10)は,①肘関節を屈曲し,前腕を垂直に保持して手関節を自然下垂で最大掌屈させる肢位(図1)に,②肘関節を屈曲してテーブルに置き,前腕を垂直に保持して手関節を自然下垂で最大掌屈させる肢位(図2)を加えてPhalen signとして紹介している.また,肘関節伸展位で手関節を自然下垂で最大掌屈させる肢位(図3)をPhalenテストとして紹介する文献もある.
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