連載 高次脳機能障害の評価法
注意障害
宮崎 晶子
1
1市川市リハビリテーション病院リハビリテーション部
キーワード:
注意
,
注意障害
,
スクリーニング検査
Keyword:
注意
,
注意障害
,
スクリーニング検査
pp.784-786
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101836
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注意と注意障害
注意はあらゆる精神活動の基盤となるものである.したがって注意障害が重度であると,記憶や遂行機能など,他の認知機能に関連した検査の成績も全般に低下してしまい,検査結果の信頼性が低くなる.そこで神経心理学的検査・評価を実施する場合は,まず最初に注意の検査を行う必要がある.
注意の評価を行うに当たっては,用いる検査が注意のどの側面を中心にみているのかを理解しておくと,検査の選択や結果の解釈がしやすい.そこで本稿ではまず,臨床における行動観察の視点として一般的な5つの分類,すなわち「覚醒」,「持続性」,「選択性」,「配分性」,「転換性」に基づいて注意の概念を整理したうえで,検査,評価のポイントについてまとめる.
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