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特集 「遊ぶ」は子どもの作業—「遊び」のチカラを考える
「遊び」のチカラ:遊んでわかる
The ability to play:learning through play
小松 則登
1
Norito Komatsu
1
1愛知県医療療育総合センター中央病院
pp.332-338
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203333
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Key Questions
Q1:子どもの障害とあそびの捉え方とは?
Q2:あそびを通じた知覚体験とは?
Q3:知覚体験を軸とした子どもの作業療法とは?
はじめに
子どもの作業は“あそび”であることは紛れもない事実で,これを私たちOTは巧みに使い,子どもたちとあそびを共創していくことで,日々のセラピィを含めた仕事を行っている.“含めた”という含みのある言い回しは,時代のニーズが大きく変わり,OTの仕事はセラピィ以外にも地域に存在し,それが社会的には好位置にあるからである.
ふた昔ほど前は,小児のOTは限られた専門病院や,公的な療育センター等で活躍することがほとんどで,子どもの作業療法は難しい領域と思われていた.しかし,今はそんな施設だけでなく,子ども支援を中心に地域で活躍するOTが増え,さまざまなOTが力を発揮できる時代になった.これは私のような医療系OTにも喜ばしいことで,それぞれの地域で多少の違いはあるが,多くの子どもたちに作業療法が届く時代になった.それぞれの立ち位置により仕事の内容は異なるが,“あそび”が発達の障害領域のOTにはマストなキーワードであることは未来永劫変わらないし,変える必要はない.本稿では身体とあそび,そしてそのあそびを子どもの作業療法の中で展開するためにはどんな思考プロセスが必要になるかを考える.
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