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特集 「遊ぶ」は子どもの作業—「遊び」のチカラを考える
「遊び」のチカラ:遊んで魅せる—重症児の絵画活動を支える
The power of play:captivating through play: Supporting painting activities of critically ill children
木村 基
1
Hajime Kimura
1
1大阪発達総合療育センターあさしお園
pp.350-355
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203336
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Key Questions
Q1:重症児が描く線は作品になるか?
Q2:重症児の作品から個性は読み取れるか?
Q3:地域に活動場所をいかに生み出すか?
はじめに
岩城1)は“一つの点が,白いキャンバスに置かれることで,点はそこから何かが始まる場,出発点となり,これによって中性のキャンヴァスの空間性がはじめて一つの性質を手に入れる”,また“最も無表情に見える点さえも特有の表情をもつ”と言っています.私は障がいの有無にかかわらず,すべての子どもに芸術活動が必要だと考えています.文字も絵画もすべては1本の線から始まります.私はOTとして重度な障がいのある子どもたちが1つの点を打てるように,1本の線を描けるように,臨床で,地域で,障がいのある子どもたちと絵画活動に取り組んできました.当然のことながら誰一人,同じ絵を描く子はいません.これまで子どもたちが生み出す作品に驚き,嫉妬し,興奮してきました.
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