私たちの教育実践 子どもの遊び・8
自然と遊ぶ
上野 美代子
1
,
西元 勝子
1
1自治医科大学看護短期大学
pp.560-565
発行日 1989年9月25日
Published Date 1989/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908697
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病気の子どもたちは,病院やその他の施設内,あるいは家の中だけで生活することが多くなり,建物外の自然界とは疎遠になりがちである.自然は感性を豊かに育くむばかりでなく,全身に受ける大気の刺激が,身体はむろん精神運動の発達をも促してくれる.日常生活の中で四季折々の,草木花々や,遠くの空や山が変化していく様子,また朝陽,夕陽のまぶしさなどに注意を向けさせたり,遊びの中に自然と触れ合う機会を意図的に組み入れていきたい.
散歩に出た時,雨上がりの水溜りに関心を寄せたり,冬の落ち葉を踏む時,足の下にカサコソと枯れ葉がくずれゆく感触を体験できるよう援助したい.また水や砂などの自然の遊具で遊ぶ楽しさを,病室でも味わえるよう工夫しよう.
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