Japanese
English
プラクティカルノート
バケツを用いた主観的視覚垂直軸評価器具の作製方法と使用経験:Pusher事例を通じて
Bucket test to measure subjective visual vertical for patients with pusher phenomenon
宗安 佑陽
1
,
加藤 貴志
1
Yuya Muneyasu
1
,
Takashi Kato
1
1井野辺病院総合リハビリテーションセンター
キーワード:
バケツ課題
,
Pusher現象
,
主観的視覚垂直軸
Keyword:
バケツ課題
,
Pusher現象
,
主観的視覚垂直軸
pp.1014-1015
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203113
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
はじめに
Pusher現象(以下,Pusher)とは,非麻痺側の上下肢で自分の身体を麻痺側に押し,姿勢を傾けていく現象である.脳卒中後約9〜14%に生じるといわれ1),その背景に主観的視覚垂直軸(subjective visual vertical:SVV)の偏倚が生じる例も報告されている2).SVVとは視覚的に認知される垂直線のことであり,SVVが垂直線であるかの評価には半球のドームを使用した方法3)が知られているが,環境設定が困難であり,一般的な検査とはなり得ていない.このため簡便なSVV評価方法があれば,臨床上,有効な検査となり得るのではないかと考えられる.そのような簡便なSVV評価法としてバケツ課題4)が知られているが,わが国での使用経験や検査器具作製方法については報告されていない.今回われわれはバケツ課題を作製しPusher事例に試行した.事例を通してバケツ課題の作製方法,使用経験を報告する.なお報告にあたり,対象者に研究主旨を説明し同意を得た.
Copyright © 2022, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.