増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
増刊号の刊行にあたって
大瀧 誠
1
1神戸学院大学
pp.681
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203039
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臨床における回復期リハ病棟入院患者の疾患は,近年,整形外科疾患が脳血管障害を上回っている1).それにともない,作業療法の対象は,特に回復期では運動器疾患の割合が増加傾向にある.
しかし,臨床現場からは“学校で学んだ知識だけでは十分対応できているのか自信がない”,“制限や痛みに対してどう対処すればいいのかわからない”等の声が聞かれる.その要因の一つとして,効果判定が不十分であることが考えられる.こうした不安の背景には,患者の運動器の問題点を抽出および分析する力の不足等があることも考えられるが,効果判定ができなければ,介入方法の選択および優先順位をつけることは難しくなる.そのため,経験の浅いOTは何を改善し,いかにADLに結びつけるかがわからなくなり,自己効力感が低くなっていることが予想される.
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