特集 地域で役立つOTになるために—高齢者のヘルスプロモーション編
コラム:認知症介護予防サポーター養成講座へのかかわり
紅野 勉
1
1池端病院
pp.232-233
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202900
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はじめに
今から8年前のこと,福井県南越前町町(の保健師)から福井県作業療法士会に対して「認知症介護予防」事業の立ち上げへの協力依頼があった.他団体(特に行政)からの依頼は積極的に応えることが重要であり,筆者と県士会認知症対策委員長の2人体制で事業の企画・準備から運営までかかわることとなった.
今回,本稿の執筆にあたり,当時事業を担当していた保健師に,OTに求めた役割をあらためて尋ねてみたところ,「作業療法士会が進めている生活行為に関する取り組みは,自らの生活を見つめ直し,おぼろげに理解していた生活のあり方の重要性を,目に見えるかたちに洗い出し,何をすればいいのか,自分らしく生きていけるのかを,導き出すことができる.ただ足腰鍛えるのではなく,ただ計算ドリルをするのではなく,個人個人に合った方法を,個人個人が導き出すことが大切であり,それは,身体も心(精神)も合わせて,生活課題を見つけ出す専門性をもったOTの仕事だと思います」と答えてくれた.
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