Japanese
English
症例報告
統合失調症患者に対する手話を用いた自己紹介プログラムの実践
The practice of self-introduction program using sign language in a patient with schizophrenia
田中 真
1
,
澄川 幸志
2
,
角田 真璃菜
3
,
平野 恵理
4
,
加藤 拓彦
1
Makoto Tanaka
1
,
Koshi Sumigawa
2
,
Marina Kakuta
3
,
Eri Hirano
4
,
Takuhiko Kato
1
1弘前大学大学院
2福島県立医科大学
3青森精神医学研究所 浅虫温泉病院
4みちのく記念病院
キーワード:
統合失調症
,
模倣学習
,
自己効力感
Keyword:
統合失調症
,
模倣学習
,
自己効力感
pp.1092-1095
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202683
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Abstract:作業療法場面で見本を観ながら作品を制作したり,OTの動きを模倣することができない患者に対し,手話を用いた模倣学習による未経験の課題に対する学習能力向上に向けた介入を通常の作業療法プログラムに追加して,週1回約40分,4カ月間にわたり行った.その結果,手話の習熟に伴い,作業療法場面では手本を注意深く観察し,見比べながら熱心に制作するようになった.そして,過ちに気づかず,異なる動作をしている場合は,OTが動作の成否をフィードバックすることで修正が可能となった.これは,手話を用いた模倣学習で注意深く観察するという学習習慣が得られたことによるものだと考えられた.
以上のことから,模倣能力低下により課題への対処能力が低下した統合失調症患者には,手話のように,模倣の構成要素が単純であり,自身で成否を確認しやすい課題を用いることが有効だと考えられた.
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