増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第3章 支援技術Ⅱ 急性期から回復期の個別性を重視した介入(事例報告)
4 —上肢機能へのアプローチ③CI療法—Constraint-induced movement therapy(CI療法)
竹林 崇
1
Takashi Takebayashi
1
1大阪府立大学
pp.878-882
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202628
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
Constraint-induced movement therapy(以下,CI療法)は,脳卒中後の麻痺手に対する介入手段であり,効果のエビデンスも主要なガイドラインにおいて示されている1).以前は,生活期の脳卒中患者を対象にした研究が多かったが,昨今では急性期,亜急性期にもさまざまな検討がなされ,そのエビデンスの幅も広がっている.さらに,以前は,米国等の保険制度に合わせ,実施時間を短縮させて修正CI療法が実施方法の違いとして示されていたが,最近は,リモート環境,家族実施型,病棟実施型等,そのバリエーションも増えている.また,CI療法といえば,手指の伸展,手首の伸展が可能な軽度な麻痺を呈した脳卒中患者を対象とするイメージがあったが,より重度の麻痺を呈した対象者に対する取り組みも実施されている.本稿では,世界における最新のCI療法について,上記の観点から論述を進める.
Copyright © 2021, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.