増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第2章 支援技術Ⅰ 急性期から回復期の基礎
7 脳卒中後の心理的問題とその対応—脳卒中後うつ状態(PSD)を中心に
岩崎 也生子
1
Yaoko Iwasaki
1
1杏林大学
pp.834-837
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202617
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はじめに
脳卒中後には後遺症による心身・認知機能の低下や,役割喪失等の社会機能の低下により,さまざまな心理的問題が生じる.これらの心理的問題は,脳卒中生存者のみならず介護者にも生じるため,近年では,脳卒中生存者・介護者両者の生活の質を高められるような治療戦略に焦点が当てられてきている1).生活再建へ向けて包括的な介入実践を行うOTには,心理的問題の知識が不可欠である.本稿では,脳卒中後に発症率の高い,抑うつ気分やアパシー(意欲低下)を中心に,OTが対象者や介護者にかかわるうえで必要とされる疾患の基礎知識や評価・介入について説明する.
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