Japanese
English
研究と報告
脳卒中リハビリテーション患者のうつ状態
Depressive Mood in the Course of Stroke Rehabilitation.
高橋 邦丕
1,2
,
青山 一郎
1
,
天野 朗
1
,
石原 義恕
1
,
首藤 和弘
1
,
野秋 富隆
1
,
花島 恒雄
1
,
大土井 淑郎
1
Kunio Takahashi
1,2
,
Ichiro Aoyama
1
,
Akira Amano
1
,
Yoshihiro Ishihara
1
,
Kazuhiro Shutoh
1
,
Tomitaka Noaki
1
,
Tsuneo Hanashima
1
,
Shukuro Ohdoi
1
1中伊豆温泉病院リハビリテーション科
2横浜市立友愛病院リハビリテーション科
1Department of Neurology and Rehabilitation, Nakaizu Onsen Hospital
キーワード:
脳卒中リハビリテーション
,
脳卒中後うつ状態
Keyword:
脳卒中リハビリテーション
,
脳卒中後うつ状態
pp.223-230
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107818
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はじめに
脳卒中患者のリハビリテーションの過程ではさまざまな阻害因子が存在するが,それらのなかで,脳卒中後うつ状態は出現頻度が高く,重要な因子のひとつである1-3).
うつ状態は憂うつ感のみでなく,発動性や集中力の低下,さらに各種の身体的不定愁訴を呈し,リハビリテーションの進行に直接支障を来す症状である.また身体機能の回復を遅延,さらには低下させ,その結果として職場復帰,社会復帰,家庭復帰等,リハビリテーションのゴール達成を困難にする因子である4).
脳卒中後うつ状態の出現頻度,病型,病巣側や病巣局在との関連,年齢,性の関与等の報告は多々見られるが5),いずれも少数例の報告で,長期にわたり多数例を対象とした研究は少ない.今回われわれは,脳卒中発症後,急性期を経過し,リハビリテーション病院に転院した一連の症例に対して,脳卒中後うつ状態を横断的に検索するとともに,長期にわたる経過観察を併せて行い,その臨床的特徴を明らかにすることを試みた.
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