提言
その子の小さな手に大きな未来を!
竹中 佐江子
1
Saeko Takenaka
1
1株式会社東京リハビリテーションサービス
pp.948-949
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202209
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●あるお子さんの受験を通して
発達分野に従事しているOTは,誰もが子どもの就学の問題にぶつかるのではないだろうか.私も18年間子どもの支援に携わっている中で,さまざまな就学相談を親御さんから受けてきた.子どもの人生を左右する責任を伴う相談に対して,「一OTとして,何ができるのだろう……」と悩みながらも,自分のもっている経験,知識,情報等を総動員し,できるかぎりの助言を行ってきた.
しかし,ある脳性麻痺のお子さんの受験にかかわり,自分の今までの価値観が大きく揺るがされる経験をした.そのお子さんは中学まで特別支援学校に通っており,誰に勧められたわけでもなく,自分で高校受験にチャレンジしたいという思いに至った.私は小論文の代筆を担うことになり,受験する学校側は,受験方法,試験の時間,当日の環境等,さまざまな配慮をしてくださった.
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