連載 医療・看護の経営管理~政策の勘どころ・7
大きな政府か,小さな政府か?
吉村 伯太
pp.848
発行日 2005年10月10日
Published Date 2005/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100242
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今,郵政民営化の議論で政界・永田町はひっくり返ったような大騒ぎである。小泉首相の強権的な手法に対する批判・反発がこの騒ぎの底流にあるようで,議論の筋は見えにくいが,郵政民営化議論の基本は「大きな政府か,小さな政府か」を巡るものとされる。
小さな政府を主張する人は,「民間企業が行ないうる銀行業務や保険業務を郵便局がやる必要はない。すべて民間に任せるべきである」という。一方,大きな政府を主張する人は,「民間にすべて任せると弱者・地方切捨てになる。例えば,過疎地域には,民間銀行も保険会社も儲からないから進出してこない。そこに住んでいる人たちはそうしたサービスを受けられなくなる」と反論する。
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