増刊号 精神科作業療法
第4章 精神科作業療法のフィールド
10 —災害精神科医療1—災害派遣精神医療チームの活動と作業療法士
岡庭 隆門
1
Takato Okaniwa
1
1静岡県立病院機構 静岡県立こころの医療センター在宅医療支援室
pp.906-912
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202200
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はじめに
災害は忘れたころにやって来ると先人たちは戒めとして慣用句を残しているが,近年の地震・台風や豪雨による被害等の発生状況を考えると,災害はわれわれにとっては忘れる暇などないほど身近で,日常生活に切実で多大な影響を直接的に及ぼす存在であり,災害時の医療体制をいかに支援するかは重要な課題である.本稿執筆中の2020年(令和2年)3月現在も,新型コロナウイルスの感染が,全世界においてその猛威を振るい,混乱を招いている状況下にある.
本稿では,災害派遣精神医療チーム(disaster psychiatric assistance team:DPAT)について概要とその意義を述べ,筆者の経験からDPATにOTがかかわることの意義と価値を考えてみたい.
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