Japanese
English
特集 急性期からの就労支援
就労支援に必要な情報提供,情報収集—脳損傷の場合
Providing information and collecting information for employment support
扇 浩幸
1,2
Hiroyuki Ogi
1,2
1就労移行支援事業所ワークステーションJade中野
2指定特定相談支援事業所メノウ中野
pp.523-528
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202115
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Key Questions
Q1:就労支援時に作業療法士が収集すべき情報とは?
Q2:対象者への適切な情報提供のタイミングとは?
Q3:受傷から社会復帰までの流れとは?
はじめに
2006年(平成18年)に「障害者自立支援法」が施行されて以降,障害者の就労支援環境は,大きく変わっている.OTは,2018年(平成30年)4月の「障害者総合支援法」の改正に伴う障害福祉サービス等報酬改定で,就労移行支援における福祉専門職員配置等加算の対象職種として明記され,就労支援の現場でOTの必要性はますます高まっている.
一方で,就労支援に専門的に携わるOTは多くなく,医療機関に勤めるOTの中には手探りで実践を重ねているという話を聞くことも少なくない.
就労を希望する対象者は,早く社会復帰したいが「就労に向けて何を準備すべきか」,「会社に何をどのように訊いたらいいか」等がわからないという混乱した状況にある.
本稿では,医療機関でOTがかかわることが多いであろう脳損傷(脳血管疾患,頭部外傷等)後の対象者に焦点を当て,発症から就労移行期まで期ごとに分け,一般的に必要な情報収集,情報提供をまとめた.伝えるタイミングも参考までにまとめたが,実践で活用する場合は各ケースに応じて柔軟に対応してほしい.
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