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特集 老年期(高齢者)と精神疾患
老年期(高齢者)と不安症—認知行動療法的アプローチの視点から
Anxiety disorders in old age
村上 元
1
,
清本 憲太
1
,
西山 薫
2
,
森元 隆文
3
,
池田 望
3
Tsukasa Murakami
1
,
Kenta Kiyomoto
1
,
Kaoru Nishiyama
2
,
Takafumi Morimoto
3
,
Nozomu Ikeda
3
1日本医療大学
2北星学園大学
3札幌医科大学
pp.327-331
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202055
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Key Questions
Q1:老年期の不安とは?
Q2:老年期の不安症とは?
Q3:不安を抱えた老年期の方に対する作業療法士による介入とは?
はじめに
不安は日常的に経験する感情の一つであり,また,多くの一般成人が不安の散発的な症状や軽微な症状を体験する1).不安と関連する疾患である不安症は,精神疾患の中でも高い有病率をもつ疾患群である2).一方で,有病率と異なり,重症度は,うつ病等の疾患よりも低いことが指摘されている2).このような背景から,入院患者を中心として実践範囲が拡大した精神科作業療法では,不安症圏の患者群よりも,統合失調症等の重度な機能障害が生じやすい疾患を対象とすることが多かった.しかし,OTの職域が地域へと広がりをみせる中で,OTが不安症を主疾患とする患者群を対象とする機会の増加が予想される.本稿では,老年期の不安と不安症の概要,不安症に対する作業療法,筆者らの実践について報告する.
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