増刊号 スポーツがもつ可能性—作業療法への期待
第2章 身体障害とスポーツ
3 卓球バレーを通したOTとの連携
三浦 拓朗
1
Takuro Miura
1
1岩手県障がい者スポーツ協会
pp.765-770
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201781
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
被災地での聞き取りの中で感じた地域支援の重要性
2011年(平成23年)3月11日に発災した東日本大震災により,障害者スポーツに関する事業はすべて中止となった.当時は,全国から集まってくる支援物資を避難所等へ届ける活動が中心となっていた.最初はとにかく物資の運搬が優先であったが,次第に不必要な物資も数多くあることが問題となり,そのため避難所を訪問しては,障害のある方々へのニーズ調査を行い,併せて生活をするうえでの困りごと等の聞き取りも行った.
この活動の中で,物資へのニーズとともにスポーツ等の余暇活動への要望も数多くいただいた.具体的には,「大会等のイベントを中止にしないでもらいたい」との要望であった.しかし,その時点で震災からまだ2カ月しか経過しておらず,イベントの開催などできる状況ではなく,残念ながらその要望には応えることはできなかった.
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.