特集 ユマニチュードで認知症ケアがつながる—地域での成果と可能性
—ユマニチュードとの出会いから始まった—福岡市「認知症フレンドリーシティ・プロジェクト」
荒瀬 泰子
pp.194-202
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201396
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取り組むに至る背景
確実に進む超高齢化——認知症は1.9倍に
福岡市は高齢化率からみると全国平均より10年ほど若い都市ですが、確実に高齢化が進行しています。
介護保険の要介護認定率を見ると、男性と女性の認定率の差や、年齢による認定率の違いがはっきり分かります(図1)。85歳以上の認定率が急増すること、また女性の認定率がかなり高く、80歳を超えるとその差はさらに広がることが読み取れます。90歳以上では要介護認定率が80%を超えていますが、実は人数的には少ないです。一方、団塊の世代付近の75〜79歳の方々の認定率は10%台ですが、この世代が利用人数としては最も多いため、このまま進んでいくと介護給付費は倍増していきます。
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